SimEquの入力ファイルの形式がCSV形式になったのかには, 一応, きちんとした理由があります(言ったところで, 作者の自己満足なのかも知れませんが). CUIで対話形式での入力とか, GUIでの入力とか, それなりに考え,CSV形式に落ち着きました.
まず, CSV形式ファイルは, 編集が簡単であるということがあります. CUIで対話形式で入力する場合と異なり, 間違っても修正が可能です. また, 係数などの数値を少しづつ変えながら, 何度も計算を繰り返せます. それに, バイナリの形式と違って, Windowsならメモ帳, Linuxならviを始めとして, emacs, geditなど, 標準で備え付けられているツールを使って編集できます.
また, CSV形式ファイルは, 他のプログラムでの作成も可能です. 方程式そのものが, 複雑な計算をして導き出されるものなどは, その部分をプログラムとして実装して組み込み, その結果をCSV形式で出力してSimEquへ入力という使い方も可能です. 計算するプログラムは自作プログラムである必要はなく, 市販のExcel(作者個人としては, ヴァージョン間の互換性が弱いとかいった理由で嫌いである. しかしながら, 作者自身も使わせてもらっている)で計算して, その結果をCSV形式ファイルで出力して, SimEquへ入力という使い方も可能です. このように, パワーユーザーだけでなく一般ユーザーにとっても使い勝手がよいと考えています. こういった計算結果をそのまま入力として渡すということは, GUIの入力では大変困難です.
このように, CSV形式ファイルでの入力はいろいろなメリットがあり, SimEquで採用されました. 実際のところ, 単にCSV形式ファイルを解釈する処理が, 他のファイル形式と比べて, 実装しやすかったという面もあるのですが, 悪しからず.